2022年8月。AZOORとかいう、名前だけは妙にカッコイイ病気になった。
マジ最悪、である。
ネットで検索しても全然情報無いし、お医者さんもよく分かっていないらしいので、このブログで自分が体験したことを記し、誰かの参考になれば良いと思う。
そもそもAZOORってなに
AZOOR(急性帯状潜在性網膜外層症)とは、acute zonal occult outer retinopathyの略で、簡単に言うと、網膜の外層がダメージを受けて、その部分が見えなくなったり見づらくなったりする病気である。
専門家ではないので、詳しいことが知りたい人は下記のリンクを参考にしてくれ。
「AZOORの診断ガイドライン」

網膜は、ミルクレープのように何層にもなる、階層構造になっている。
そのうち、外層と呼ばれる範囲の層(たぶん外側らへんの層)が、ダメージを受けて、その部分に対応する視野が欠けてしまう。
原因は謎で、ウイルス説や自己免疫説など、諸説あるらしい。
(自己免疫疾患……免疫機能がバグって自分で自分の細胞を攻撃してしまうこと)
AZOORになったいきさつ
新型コロナウイルスにかかる

2022年8月、新型コロナにかかった。
ちょうど第5波真っ只中、感染者数が爆増していた頃である。
世間的には「もう普通の風邪でしょ?」的な軽いノリが漂っていた。
かく言う私も正直舐め腐っており、毎晩のように飲み歩いていた。
当然感染し、40℃越えの高熱に苦しむことになる。
40℃越えの高熱と異変

コロナにかかってすぐ、40℃超えの高熱が出た。
解熱材を飲んで布団にくるまるが、強烈な頭痛と尋常ではない吐き気に悶え苦しむ。
何とか栄養を取ろうとするが、水分すらほとんど摂取できない。
これが後の致命傷となる
そんな状態で丸二日ほどたった(この時点で脱水により5キロ以上体重が減っていた)
ふと壁をみると異変が。
見え方がおかしい。
なんとも形容しがたいが、見えづらいように感じる。
(この時点で視野欠損の範囲は狭く、当時はただ見えづらいとのみ感じていたのだと思う)
おかしいと思いながらも、一時のことだろうとその日は気にしないことにした。
視野が欠損した

翌朝目覚めると、コロナの症状はだいぶ落ち着いており、熱も38℃ほど。
回復に向かっていた。
視野の状況を確認してみると、体調とは裏腹に見えづらさは明らかに悪化していた。
片目ずつ確認してみるとそれぞれ両目の中心付近が、太陽を直視してしまった後の残像のように、欠損している。
右目は犬の横顔のようで、左目はアフリカ大陸のようなシルエットである。
AZOORになった日、人生のフルスクリーンモードが使えなくなった日である。
病院に行けない

視野欠損が悪化した日、
「さすがに病院に行かないとまずくね?」
病院嫌いの私もこの時ばかりは焦っていた。
よっぽどのことがない限り病院には行かない主義であったが、よっぽどの状況である。
しかし、この時がっつりコロナの隔離期間であったため、眼科は受診できなかった。
(この時すぐに受診できていれば、という後悔を生涯抱くことになる)
この時の詳細はこちらの記事に記載。↓
AZOORと診断される

なんやかんやあって、最初に眼科を受信できたのは、隔離期間が終わる1週間後くらいであった。
近所の眼科ではよくわからない、ということになり、大学病院を紹介される。
大学病院での数回の検査の結果、AZOORと診断された。
すでに視野欠損が起きてから、1か月ほど経っていた。
大学病院でAZOORと診断されるまでの詳細はまた別記事で書く予定。
(色々と酷い事があったので)
ただ、1か月でAZOORと診断してもらったことには感謝している。
(ネットの情報を見ていると、診断まで半年以上かかることもあるそう(多分1か月は早い方))
AZOORになった原因

AZOORになった原因について、自分なりに考えてみた。
(お医者さんも原因はわからないとの事なので、完全に素人の憶測だが)
私のAZOORの原因は、おそらく網膜静脈閉塞症によるものだと思う。
実際、最初に受診した近所の眼科では、若干網膜静脈閉塞症の跡?があるみたいな、その治りかけみたいな状態っぽいことを言われた(うろ覚えでごめん)
確かに、コロナの高熱で脱水状態だったにも関わらず水分補給をしなかった。
きっと、血液がドロドロになっていたことだろう。
そもそもその直前に会社の健康診断でコレステロール値がFであった。
血管が詰まったとしても不思議ではない。
その結果、網膜がうっ血して、外層が損傷、AZOORになったのでは?
つまり、
不健康→コロナで脱水→血液ドロドロ→網膜の血管が詰まる→網膜損傷→AZOOR
ということである。
まあ、実際のところはわからないけど、自分の不養生がその一端を担っていたことは確かだ。
AZOORの症状

人によると思うが、私の場合症状は2つ。
- 視野欠損
- 光視症
視野欠損
視野欠損は両目の中心付近にあって、
右目は犬の横顔のようで、左目はアフリカ大陸のようなシルエットをしている。
欠損部分は真っ暗に見えるというわけではなく、周りの色で補完したような見え方になっている。
ただ、欠損部分から視覚情報は得られないので、例えば、欠損部分の文字は読めない。
右目の中心は犬の口を開いた部分になるので、ギリギリ文字を読めるが、
左目の中心はほとんどアフリカ大陸のマダガスカル島にかかっているので文字は読めない。
何とか両目で視野を補っているが、両目とも欠損している部分(シルエットが重なる部分)はどう頑張っても見えないため、文字を追う場合(活字を読む場合)なんかは苦労する。
光視症
光視症は、視界に眩い光がちらつく症状である。
私の場合、暗い場所から明るい場所に移動した際など、目が光量を調整するときに生じる。
視界の中心で眩い光がブワーっとなる(表現が難しいが)。
1秒程度だがこれがかなりストレス。
パソコンや、スマホの画面に集中していて、ひと段落して他に目をやるときもこの症状がでるので、1日に数回は起きている。
AZOORになって、その後

AZOORと診断されてから、一応ステロイドの服薬治療を3か月くらいやったが、特に効果はなかった。
その間、視野欠損の範囲が拡大したり、欠損したりもしていない。
犬の横顔、アフリカ大陸のままである。
強いて言えば、元々くっきりしていた視野欠損の境界線が曖昧になったくらい。
それで見える範囲が減ったとか増えたとかはない。
そしてこの記事を書いている今も、あれから1年半以上経ったが、変化は無い。
多分これから先も(悪化することはあるかもしれないが)良くはならないのだと思う。
最後に

AZOORになったばかりの時は絶望していた。
自分の人生がどうでも良くなった。
自暴自棄になっていた。
でも、今は、慣れた。
プラスには捉えられていないが(捉えなくていいが)、絶望も、し疲れた。
生活は不便だし、たまにやっぱりしんどくなるけど、苦しみは減衰する。
絶望の半減期はわからないけど、少なくとも昨日より今日、今日より明日、この絶望に対しては落ち着きを払っていることだろう。
戻ってこないものを待って時間を失うより、残されたもので戦うしかない。




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